転職求人倍率レポート(2022年8月)

全体:求人倍率は+0.11ptの2.09倍。求人数が増加し、転職希望者数は減少したため、求人倍率は上昇。

2022年8月の転職マーケットの概要

  • 2022年8月の求人倍率は2.09倍(前月差+0.11pt/前年同月差+0.53pt/2019年同月差※+0.83pt)。
  • 求人数は前月比101.8%、前年同月比149.1%、2019年同月比176.9%。
  • 転職希望者数は前月比96.4%、前年同月比111.2%、2019年同月比106.7%。
    ※新型コロナウイルス感染拡大前の2019年8月と比較
  • 業種別では、求人数が前月比で12業種すべてで増加(「その他」は除外)。
    前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「エネルギー」(前月比105.7%)、次いで「レジャー・外食」(前月比103.8%)。
    前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「商社」(前年同月比178.3%)、次いで「メディア」(前年同月比163.6%)。
  • 職種別では、求人数が前月比で11職種のうち10職種で増加(「その他」は除外)。
    前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「販売・サービス」(前月比105.8%)、次いで「事務・アシスタント」(前月比105.4%)。
    前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前年同月比196.9%)、次いで「販売・サービス」(前年同月比169.4%)。

 

8月までの求人数・求職者数の比較

2022年8月の求人倍率は前月差+0.11ptの2.09倍となりました。求人数は微増しましたが、転職希望者数は減少し、求人倍率は上昇しました。前月比で求人数は101.8%、転職希望者数は96.4%となりました。また前年同月比では、求人数は149.1%、転職希望者数は111.2%となり、求人倍率は0.53pt上昇しました。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月比では、求人数は176.9%、転職希望者数は106.7%となり、求人倍率は0.83pt上昇しています。

8月の求人数は、2020年9月から24カ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値※を更新しました。求人増加率が特に大きかった「レジャー・外食」では、ホテル関連の企業で求人が増加しています。その背景には、観光目的の外国人の入国制限が緩和されたことによる観光客の増加を見越して、採用を進める動きがあったことが挙げられます。一方、転職希望者数は、夏季休暇期間に転職活動が落ち着く傾向があり、今年も同様に前月から減少したため、転職求人倍率は上昇し、過去最高値を更新しました。

 

2022年9月以降の転職マーケット

9月の求人数は、経済活動活発化を見越した企業の採用意欲の高まりは継続すると考えられるため、求人数は増加すると思われます。一方で、転職希望者数は、9月ごろから年末の退職を目標に転職活動を始める人が増えるため、増加すると予想され、転職求人倍率は横ばいになる見込みです。今後、全国旅行支援などの観光需要喚起策が実施されると、求人動向にも影響が出ると推測されます。 

例年のトレンドとしても、

(1)「12月賞与支給後の退職を考えている求職者」の活動がスタートする時期であるため
(2)引継ぎや有休消化を含めて「4月入社を狙っての転職活動を始める人が多い」ため
(3)10月に大きな組織編成を行う企業が多く「自身や上司・同僚の異動をきっかけに転職を考える人が増える」時期であるため

上記の理由から10月以降の求職者の動きは活発となります。

今後の採用について、少しでもお困りごとあれば弊社までお問い合わせいただければと思います。

何卒よろしくお願いいたします。

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